親知らずのメランコリー
朝食の時間。いつも通りハムエッグを焼き、食べようとしたその時、奥の歯茎に激痛を感じたことはないだろうか。腫れたせいで口が思うように開けられない。ゆえにおいしいものも食べにくい。そう、泣く子も黙る恐怖の症状、親知らずである。ああ、抜かないことには治らない。歯医者が痛くて痛くて怖い・・・・・・。
「大丈夫ですよ、すぐ終わりますから」
その卓越した技術で、男は数々の親知らずを治してきた。治療は思った以上に早く終わる。
「よかった、これで口が開けられる」
そして翌朝、おいしく食べる朝の喜びを噛み締める。焼き立てのウインナーだって楽しめる。ただし、なるべく早く歯医者へ向かう、少しの勇気があれば。